コブルストンの村とオルベリクさん
オルベリクのストーリーは本当にかっこよくて好きなシーンの連続でした。
その中の一つをご紹介します。
ヴェルナーを倒した後、オルベリクは世話になったコブルストンの村に帰ります。
集まった村人が帰ってきたオルベリクを迎え入れる時、一人の青年が両手を上げて
「オルベリクさーん」
とオルベリクの名前を呼ぶシーン。
オルベリク編のラストカットとなるこのシーンが僕は本当に好きです。
特に名も無き青年がオルベリクの名前を呼ぶところ。ここで敢えて「バーグさん」と呼ばせず「オルベリクさん」と呼ばせるのが最高に好きです。
説明は不要かもしれませんが、かつて剣の意味を失ったオルベリクはこのコブルストンの村で「バーグ」と名を変えて用心棒をしていました。そのため村の人々にとっては「バーグさん」の方が馴染みが深いはず。
にもかかわらず、バーグさんと呼ばずに敢えてオルベリクさんと呼ぶ。
これは村の人々が「自分達にとってのオルベリク」(=バーグさん)ではなくオルベリクという一個人を受け入れているからに他なりません!
バーグさんと呼ぶのもそれはそれでいいのですが、どうしても薄っぺらい印象を抱かせます。
剣の意味を取り戻したオルベリクの帰還です。それを迎える村人側も、オルベリクという人間を真に受け止める必要がある。それにはオルベリク呼びしかないのです。
些細なシーンですがこういう細かいところまで丁寧に作り上げるスタッフの方には脱帽です。